インクジェットとレーザープリンターのコスト比較|医療現場で本当に「コスパがいい」のはどっち?

医療現場では、診療記録や検査結果など日々の印刷量が多く、プリンターのランニングコストが経営を圧迫しやすい状況にあります。

「インクジェットとレーザー、どちらが安いか」という単純な比較では、真のコスパは判断できません。

重要なのは、印刷方式だけでなく、運用設計や消耗品の選び方を含めたトータルコストの最適化です。

本記事では、医療機関の実情を踏まえて両方式のコスト構造を比較し、効果的なコスト削減のポイントを解説していきます。

医療機関でプリンターのコスパが課題になる理由

医療現場では、一般企業に比べて印刷コストが膨らみやすい構造的な要因があります。

なぜ医療機関ではプリンターの「コスパ」が問題になりやすいのか?

その背景を、以下の章で解説します。

医療現場特有の印刷環境と運用負荷

電子カルテが普及した現在でも、医療現場では紙の印刷が欠かせません。

患者説明資料や同意書、検査結果、処方箋など、印刷が必要な書類は多岐にわたります。

外来患者の多い施設では、1日あたり数百〜千枚以上を印刷する場合もあり、トナーやインクの交換頻度が高くなりがちです。

また、印字ミスや紙詰まりによる再印刷は、コストの増加だけでなく、診療の遅延や患者満足度の低下にも影響します。

印刷方式・契約形態の違いが生むコスト構造のズレ

プリンターのコストは、印刷方式によって大きく異なります。

インクジェット方式は本体価格が安く導入しやすいものの、インクカートリッジの単価が高く交換頻度も多いため、長期的にはコストがかさみがちです。
一方で、レーザープリンターは初期費用こそ高いものの、トナー1本で印刷できる枚数が多く、1枚あたりのコストが安定しています。

また、リース契約や保守契約の内容によっても、ランニングコストは大きく変動します。

医療機関がコストを適正化するには、印刷方式や契約形態の違いを理解し、自院の印刷量と使用環境に最も合った運用モデルを選ぶことが重要です。

印刷1枚あたりのコスト比較(インクジェット vs レーザー)

印刷コストを比較する際は、「1枚あたりの単価」で見ることが大切です。

インクジェットとレーザーは仕組みが異なるため、消耗品の価格や交換頻度、運用コストに大きな差が生じます。

ここからは、それぞれの特徴とコスト構造の違いを詳しく見ていきましょう。

インクジェット方式の仕組みとコストの特徴

インクジェットプリンターは、液体インクを微細な粒子として用紙に吹き付ける方式です。

本体価格が1万円台から購入できるため初期費用を抑えやすく、小規模クリニックや部署単位での設置に適しています。

一方で、インクカートリッジの容量が小さいため交換頻度が高く、長期的にはコストがかさみやすくなります

また、インクが詰まりやすく、定期的なヘッドクリーニングが必要になる点も医療現場では注意が必要です。

ヘッドクリーニングでもインクを消費するため、実質的な1枚単価はカタログ値より上振れしやすくなります

レーザー方式の仕組みとコストの特徴

レーザープリンターは、粉末状のトナーを熱で用紙に定着させる方式です。

本体価格は3万円〜10万円以上とやや高めですが、1本のトナーで数千枚を印刷できるため、大量印刷に適しています。

純正トナーは1本あたり1万〜3万円程度で、3,000〜1万枚の印刷が可能です。機種やトナー単価により変動しますが、1枚あたりの印刷コストは低く安定しやすく、インクジェットより割安になる場合が多く見込めます。

また、トナーは液体インクと違って長期間放置しても劣化しにくく、メンテナンスの手間が少ない点もメリットです。

初期費用こそ高めですが、長期的には1枚あたりのコストが安定し、トータルで見れば経済的な選択といえるでしょう。

刷方式ごとのコスト構造と削減ポイント

印刷コストは、本体価格・消耗品費・保守費用・電気代など、さまざまな要素で構成されています。

ここでは、インクジェットとレーザーの2つの印刷方式ごとに、コスト構造と削減のポイントを見ていきましょう。

インクジェットのコスト構造と削減のポイント

まずは印刷設定の見直しから始めましょう。

「エコノミー/ドラフト印刷」を選ぶことで、インク使用量を30〜50%削減できます。

また、カラー印刷を必要な場面に限定することも重要です。

患者説明資料などを除けば、モノクロ印刷で対応できるケースが多く、カラーインクの節約効果は大きくなります。

印刷量が多い部署では、大容量インクタンク搭載機種への切り替えも有効です。

初期費用はやや高くなりますが、インク単価が下がるため、長期的には1枚あたりのコストを大幅に削減できます。

レーザープリンターのコスト構造と削減のポイント

レーザープリンターのコスト削減には、リサイクルトナーの導入が最も効果的です。

純正品に比べて30〜70%のコスト削減が見込め、信頼できるメーカー品を選べば印刷品質の実用差は最小化できます。

また、ドラムユニットの交換時期を適切に管理することも重要です。

ドラムは高価な部品のひとつですが、印字品質に問題がなければ、推奨時期より長く使用することで無駄な交換費用を抑えられます。

印刷量と用途で見る!インクジェットとレーザーのコスパ比較

インクジェットとレーザープリンターの印刷方式が最適かは、医療機関の規模や用途によって異なります。

以下に印刷量ごとのおすすめ構成をまとめましたので、自院の印刷環境に合わせて、最適な方式を検討してみてください。

印刷量 印刷枚数目安 最適な印刷方式
少量印刷 月間500枚未満
  • 小規模クリニックや特定部署での使用なら、インクジェットプリンターで対応可能
  • 初期費用を抑えられ、カラー印刷にも柔軟に対応可能
  • ただし、インク代が高く、長期的には割高になりやすい
中量印刷 月間500〜2,000枚
  • 500~2,000枚の印刷量であればレーザープリンターの方がコスト効率に優れている
  • 1枚あたりの単価が下がり、年間ではインクジェットより総コストを抑えやすい
  • モノクロ印刷が中心の場合は、レーザー方式が最適
大量印刷 月間2,000枚以上
  • 電子カルテを導入している病院や外来数の多い施設では、レーザープリンターが最適
  • 印刷速度・耐久性・コストの全てで優れ、業務効率を高められる
  • リサイクルトナーを活用すれば、さらなるコスト削減も可能

プリンターのコストを抑える3つの方法

コスト削減というと「新しい機種への買い替え」を想像しがちですが、実は今ある設備のままでも運用改善だけで大幅にコストを抑えられます。

ここからは、医療機関でもすぐに実践できる「設定・消耗品・運用」の見直しポイントを解説します。

今すぐ実行できる3つの改善アクション

印刷コストを削減するために、すぐに取り組める実践的なアクションは次の3つです。

  1. 印刷ルールの明文化
  2. 消耗品の一括管理
  3. 定期的な使用状況の分析

それぞれの取り組みについて、順を追って解説していきます。

1. 印刷ルールの明文化

各部署で印刷する書類の種類と設定を明確にルール化しましょう。

たとえば「社内資料はモノクロ・エコノミーモード」「患者向け資料は通常モード」といった基準を設けることで、無駄な高品質印刷を防げます。

全職員に周知することで、意識的なコスト削減が可能になるでしょう。

2. 消耗品の一括管理

複数部署でバラバラに消耗品を発注していると、在庫の偏りや発注ミスが発生しやすくなります。

そのため、施設全体でトナーや用紙などの消耗品を一元管理する仕組みを整えることが大切です。

在庫状況を共有・見える化することで、とある部署で用紙が足りなくなった際は、枚数に余裕のある部署からもらうことができ、余剰在庫を抱える可能性も抑えられます。

必要なタイミングで適切に発注できるようになるため、欠品を防ぎつつ運用を最適化できるでしょう。

3. 定期的な使用状況の分析

各プリンターの印刷枚数やトナー交換頻度を定期的に記録・分析することも大切です。

使用頻度が低い機種は統合・負荷が集中している機種は増設を検討するなど、データに基づいて配置を見直すことで、全体の効率を高められます。

レーザープリンターでは「トナー見直し」が最も効果的

レーザープリンターのコストを左右する最大の要因はトナーです。

そのトナーを純正品からリサイクルトナーへ切り替えるだけで、年間コストを30%~70%の大幅な削減も期待できます。

リサイクルトナーは「品質が不安」と思われがちですが、信頼できるメーカー製なら純正品とほぼ同等の印刷品質を維持できますので、印字不良が起きる可能性も引くくすることができます。

リサイクルトナーの導入を検討する際の業者は、医療機関への納入実績がある業者を選ぶことが重要です。

トラブル時に迅速なサポートや修理保証が受けられる体制が整っていれば、安心して運用できます。

医療機関での印刷コスト削減事例

ドゥファインでは多くの病院のリサイクルトナー導入のご支援をしており、導入によって大幅なコスト削減を実現する病院もございます。

秋田県内の総合病院では、電子カルテやレセプト用プリンターにリサイクルトナーを導入し、印刷コストを約半分に削減しました。

さらに、機種によっては70%近いコストダウンを達成した例もあり、年間で数百万円規模の経費削減につながっています。

また、東北地方の複数病院でも、導入後のトラブルはほとんどなく、不具合率は約1.5%と純正品と同水準です。

プリンター故障率も0%を維持しており、品質管理の行き届いた製品を選べば安心して導入できることが分かります。

ドゥファインのリサイクルトナーが医療現場で選ばれる3つの理由

ドゥファインのリサイクルトナーは、秋田県内を中心とする東北地方の多くの医療機関で選ばれてきました

リサイクルトナーを選ぶ際は、「安さ」だけでなく品質と信頼性が欠かせませんが、ドゥファインのリサイクルトナーはその両立を実現しています。

ここでは、医療現場で支持される3つの理由を順に紹介します。

高品質・手厚い保証の安心設計

国内メーカーの製品を試験し、寿命・印字濃度・トナー成分など複数の基準を満たしたものだけを採用しているため、純正品と同等の印字品質を維持しています。

さらに、トナーが原因でプリンターが故障した場合は修理費用を全額保証。

不具合時には無償交換や現地対応を迅速に行い、医療現場で安心して使えるサポート体制を整えています。

以上のように、高品質でなおかつ保証も充実していることが、ドゥファインのリサイクルトナーが支持されている理由の1つです。

医療機関での導入実績が年間1.2万本と豊富

ドゥファインは2008年の販売開始以来、東北エリアを中心に多くの医療機関へリサイクルトナーを提供してきました。

現在は年間約1.2万本の販売実績があり、製品の品質と信頼性を証明しています。

初めて導入する医療機関でも、充実したサポート体制と豊富な実績により、安心して導入を検討できます。

環境経営・SDGsにも貢献

リサイクルトナーの導入は、コスト削減と環境配慮を同時に実現できる取り組みです。

純正トナーカートリッジを廃棄すると、1本あたり約4kgの温室効果ガスが発生しますが、リサイクルトナーを使うことでその排出を大幅に抑えられます。

さらに、ドゥファインでは使用済みカートリッジを自社で回収しており、電話やメール一本で手続きが可能です。

環境への負荷を軽減しつつ、医療機関の業務効率化にもつながる仕組みが整っています。

【まとめ】インクジェット・レーザー比較より重要なのは「運用設計」とコスパ管理

印刷コストを抑える上で重要なことは、インクジェットとレーザーのどちらを選ぶかよりも、「日々の運用」と「コスト管理」です。

レーザープリンターを運用している医療機関では、リサイクルトナー導入が高いコスト削減効果を発揮しますので、コスト削減をしたい方はぜひ1度お問い合わせください。

ドゥファインのリサイクルトナーは、高品質・豊富な実績・環境配慮のすべてを兼ね備え、医療現場でも高い評価を得ています。

まずは現状の印刷コストを把握し、どれだけ削減できるかを確認するところから始めてみませんか。

無料見積もりを承っておりますので、コスト削減をご検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。