
Voice02
はじめから「できない」と言う会社もあった。
こうやったら実現できそう、と
提案してくれるのがドゥファイン。
日本住宅ローン株式会社
業務役員 坂本 由香様
日本住宅ローン株式会社様は、日本の4大ハウスメーカー(積水ハウス株式会社・大和ハウス工業株式会社・住友林業株式会社・積水化学工業株式会社)と日立キャピタル株式会社(現:三菱HCキャピタル株式会社)の共同出資により、2003年5月に誕生した住宅ローン専門の金融機関です。上記4大ハウスメーカーのマイホームを安心して購入してもらうために数多くのローン(商品)を提供しており、同社には、各ハウスメーカーの担当者から住宅ローンに関するさまざまな質問が寄せられます。
このような問い合わせに対し、同社では創業以来自社で電話応対部門(ローンサポート部)を設置していましたが、増加する問い合わせに対応するため、電話応対業務の一部について外部委託を検討されました。そして2021年10月からは、電話応対業務の一部をドゥファインに委託しています。今回は、業務委託先の検討時から本件に関わり、現在では業務役員としてローンサポート部全体を管掌する坂本由香氏に、コールセンター業務やドゥファインへの期待などについてお話を伺いました。
はじめは社員とハウスメーカーからの出向者で対応。
次第に増える問い合わせ件数に、外部委託の検討を迫られた。
ー はじめに現在のお立場と、コールセンター導入プロジェクトについてお聞かせ願えますか?
私の現在の立場は業務役員で、各部の業務を管掌するのが主な仕事となります。審査、ローンサポート部などに関わっています。他にも、住宅金融支援機構さんとのやり取りなどもサポートしていますね。コールセンターの導入には、まずプロジェクトメンバーとして関わり、後にプロジェクトリーダーになりました。当社では課題に応じたプロジェクトが数多くあり、全社では60以上になると思います。人によっては複数のプロジェクトに関わっていて、私もその一人でした。
当社のローンサポート部には、株主であるハウスメーカー4社のお問い合わせ専用窓口を設けてあります。電話の内容はローン情報の提供やサポート、質問対応で、これらはローンサポート部の業務範囲になります。はじめは当社の社員と新入社員、ハウスメーカーからの出向者で電話対応していたのですが、徐々に問い合わせの件数が増え、人手が足りなくなってきました。また、電話応対業務の品質も向上させたかったのですが、コールセンターの専業ではない当社では、難しいとも考えられました。このような理由で、電話応対業務の一部について外部委託を検討することになったのです。委託先を選定するプロジェクトは2021年3月に発足、当初候補は5〜6社ありました。このプロジェクトではコールセンター業務の外部委託検討と併行して、コールセンターシステム(※)の導入も検討されました。必然的に投資額が高額になるので、社長や株主にも承認を取り付ける一大プロジェクトになりました。
※顧客からの問い合わせに対応する際、顧客情報やこれまでの履歴を活用するためのシステム。通話の録音機能やトークスクリプト機能を装備している場合もある。

2社でスタートしたコールセンターの外部委託だったが、立ち上げは難航した。
ープロジェクト発足時には5〜6社だった委託先候補を、何社まで絞り込んだのですか?
選定時には、それぞれの特徴を記載した比較表を作って検討を始めました。これを報告会で社長に説明しながら委託先を絞り込んでいくのです。絞り込む際に重要視したのは、当社の業務の理解と、どこまで賛同して業務を請け負っていただけるかでした。当社の電話応対業務は、あらかじめ用意されているトークスクリプト(顧客対応の際の会話やシナリオを、マニュアルとしてまとめた台本)通りに答えるだけでは成り立ちません。たとえばローンの申込一つにしても、定型の文章を答えるということはほとんどありません。あらかじめ知識として修得した業務内容や、商品(ローン)の特徴などを組み合わせて話すことになるのです。トークスクリプトがないと答えられないという会社もありましたし、受託する業務を細かく線引きする会社もありましたが、それでは当社の電話応対業務をお願いするわけにはいかないのです。
また、立ち上げまでの期間も問題になりました。当初の候補として5~6社検討したのですが、ドゥファインさんを含めた2社以外の他社さんからは、コールセンターの立ち上げに1年かかると言われたのです。たしかに、当社の業務内容を考えると簡単なものではありませんから、立ち上げまでに1年かかると考えられるのも無理はありません。ただ他社さんは、1年のうち3カ月は何をどうやるのか、次の3カ月は何をやるのかということが不明確でした。この中でドゥファインさんを含めた2社からは段階的な導入の提案をもらえました。そのため、最終的には2社まで絞り込み、社長に最終判断を仰ぐことになりました。
ー最終的には1社に絞り込まれたのですか?
5〜6社の中から一緒にやってくれそうな2社を選んだわけですが、最終的にはこの2社にお願いすることになりました。はじめは1社に絞り込むつもりだったのですが、社長からは「当社として初の取り組みであり2社で開始してみてはどうか」と助言があったため、2社でスタートしました。1社はドゥファインさん、もう1社は全国に拠点を持つ会社さんで、名古屋でのコールセンターの立ち上げと、コールセンターシステムの導入について提案を受けました。私としては、名古屋は有事の際のサテライトオフィスになりうると感じていました。今では2社の立ち上げを同時に走らせたことで、双方の一長一短が見えやすくなったとも考えています。
ー2社でスタートしたコールセンターの外部委託プロジェクトですが、立ち上げには苦労されましたか?
うーん、なかなか苦労しましたねぇ(笑)。はじめはコールセンターのメンバーに派遣社員として当社に来ていただき、ローンの基礎知識を学んでいただきました。加えてテキストをお渡しして2週間独自に勉強していただき、試験(社内の基礎知識試験)も実施しました。メンバーの受け入れから導入まで、2〜3カ月の計画で立ち上げを実行した感じですね。最終段階では、当社社員をお客様に見立てて質疑応答のロールプレイングを行いました。基本的にロールプレイングはローンサポート部のグループ長が行いますが、最終的には私も聞きますし、ローンサポート部の部長、審査部長なども同席して判断しました。
実際には、2〜3カ月で合格の基準まで達することは難しかったです。ですがこの期間が延びても、ドゥファインさんはメンバーに一生懸命寄り添ってくれました。結果的に合格までは半年くらいかかりましたが、電話の出方や話し方まで親身になって指導いただきました。また、コールセンターのスタート時には、全員が完璧な状態ではありませんでしたが、その後のサポートまでキッチリとやってくださったのです。この寄り添い感は素晴らしかったですね。もう一つ、ドゥファインさんの良いところ、それは事務所を見学した時のSV(スーパーバイザー)さんの気配り。顧客であれ社内のメンバーであれ、同じように寄り添ってくれるというところが判断の決め手となりました。
ー現在コールセンター業務を委託されているのはドゥファインだけとお聞きしましたが……
ドゥファインさんは2021年8月から試験的に5名を受け入れ、翌月に5名追加で合計10名。一方でもう1社さんは名古屋で大きなオフィスを借りたのですが、メンバーは4人ないしは5人のまま増えず、立ち上げは難航しました。途中でドゥファインさんの良いところを、もう1社さんにも取り入れていただこうとしたのですが、人が増えないことや品質が上がらなかったことに加え、明確な解決への方向性も見えなかったので最終的に中止となり、その会社さんとはコールセンターシステムを利用させていただくという関係性になっています。よって、現在の電話応対業務の一部は、ドゥファインさん1社にのみ委託しています。
ードゥファインのコールセンター業務がうまく立ち上がった理由についてはどう思われますか?
まず、オペレーターを含めたメンバー全員が当社に研修として来ていただいたことがよかったと思います。メンバーそれぞれのクセや性格も把握できますしね(笑)。メンバーの中には、コールセンター経験者や金融関係からの転職者もいらっしゃって、当社に合った方々をあらかじめアサインいただいた印象でした。ミスや間違いがあった時には、ドゥファインさんのSVの方だけでなく、(当社ローンプラザとコールセンターが一体となって同じフロアで勤務していたので)当社の社員が直接フォローすることもできました。これらが成功した理由ではないかと思っています。
顧客応対の研修や応対評価も実施!品質向上に取り組む姿勢は、ドゥファインへの信頼につながった。
ードゥファインはコールセンター業務だけでなく、顧客応対全般の品質を向上させるような研修も実施したと聞いています。
はい。ドゥファインさんは自社のメンバーだけでなく、ローンサポート部全員を含めて電話応対の研修を実施してくださいました。いつもはかかってくる電話をただ取るだけになってしまいがちなのですが、この研修はちょっとした言い回しとか、気遣いのある対応という部分を学ぶいい機会になりました。あとからローンサポート部の社員に感想を聞いたのですが、応対のプロからコツを学べて、ものすごく勉強になったと言っていました。ドゥファインさんは、その他の研修や応対評価もキッチリやってくれます。そういう肝心な部分を軽視せずに対応いただける、信頼できる会社だと思っています。

はじめから「できない」と言わないで欲しい。それがコールセンターを外部委託する際の基準。
ーコールセンター業務を請け負う会社を選ぶ際には、どのようなことを選択基準にされますか?
コールセンターの実績や規模、拠点、それからどこまでできるのかですね。たとえばトークスクリプトがないとダメなのか?とか、教育を行えばトークスクリプトがなくてもできるのか?などですね。まずは当社が委託したい業務を正確に伝え、どのように提案してもらえるかで判断します。それと当社のコールセンターシステムを使えるかどうかも重要です。「自社のシステムでなければダメ」という場合もありますから。また、実際のコールセンターもできれば見学したいですね。SVの動きや管理の仕方をどうやって行き届かせているか、フォローしているかを見たいのです。実際に電話応対をする人ばかりでなく、環境を作るSVの方の応対も判断基準となります。
次に営業さんにも求めたいことがあります。はじめから「できない」とは言わないで欲しい。当社がお願いしたい内容と、委託を検討している会社の内容がどう合致するのかを見たいからです。また「ウチはこういうやり方です」みたいなことも言って欲しくないですね。ドゥファインさんに「できない」はなかった。実現するためにはどうするべきかを提案してくれました。タイミング悪く、メンバーが多くやめてしまった時にも「もう当社はできない」というような言葉は一切ありませんでした。ここが信頼できるポイントだと思っています。

ドゥファインを人にたとえると、何でも相談できる親族のような会社。
ー難しいかもしれませんが、ドゥファインを人にたとえるとどのような会社だと思われますか?
うーん、そうですね(笑)何でも相談できる親族のような会社でしょうか。本当に何でも気軽に相談できる。そして、応えてくれる人が必ずいる。繰り返しになりますが、はじめから「できない」と言わないで、どうやったらできるのかをちゃんと提案してくれる。相談窓口も一人ではありません。当社の社長や他部署の部長など、あらゆる人と階層問わず、別々の人がつながってくれている。話している個々の内容はわかりませんが(笑)、重要事項は必ず伝わってきます。これは安心できますね。また、自分がすべてをまかなわなくていいというのは、心理的にとても楽です。
もちろん取引先ではあるのですが、相談しやすい。仕事ではどうしても関係が堅くなりがちですが、気遣いがあってフォローのきめ細かい会社さんだと思います。
まとめ
ー最後に、今後のドゥファインに期待することはありますか?
当社内では申込からお客様のご相談、融資実行までを順次電子化してきています。ただし途中、ところどころにまだ電子化が進んでいない箇所もあるので、この部分を委託として切り出せないか、別プロジェクトが動いています。そういうところも含めて、今後もドゥファインさんにはいろいろ相談したいと考えています。ドゥファインさんはコールセンター業務だけでなく、ローンサポート部のメンバーを含めて研修や応対評価も実施してくださいました。ドゥファインさんであれば、きっと「できない」とはおっしゃらないと思います。

ー本日はどうもありがとうございました。